生活骨董のある暮らし

TANTRAで取り扱っている「骨董」は、美術的価値の高い観賞用の骨董ではありません。古くから人々の暮らしの中で使われてきた「生活骨董」と呼ばれるもので、現代においても普段使いをしていただけるものばかりです。

料理を盛り付けるという本来の使い方はもちろんのこと、小物入れやインテリア雑貨としてカジュアルに使うなど、気軽に、自由な発想で、「生活骨董」を暮らしに取り入れてお楽しみいただけると嬉しいです。

例えばこんな使い方はいかがでしょうか?

大名火鉢

一昔前までは、どの家庭にもあった火鉢。炭火を使って暖を取るための道具ですが、今ではめっきり見る機会が少なくなりましたね。
こちらは江戸後期に作られた「大名火鉢」です。手彫りで装飾された豪華な銅の金具、キレイな猫足の形など、単に暖を取るための道具としてではなく、インテリアとしても楽しめるような工芸品になっています。
ガラスやアクリル板などを置くとサイドテーブルにもなります。中にお気に入りの器やフェイクの植物を飾っても素敵ですよ。

皿&小鉢で高月

お手持ちの器を使えば、高月に見立てることが出来ます。こちらは中秋の名月用に撮影をしたのですが、皿&ひっくり返した小鉢を使って高月に見立てました。現代ならではの、カジュアルな使い方ですね。
高月にはお供え物をして収穫に感謝。ススキは邪気を払うために飾ります。

源内焼の豆皿

源内焼は江戸期に平賀源内の指導を受けて始まった焼物です。鑑賞用に作られ、主に大名や幕府に所蔵されていたものが多く、鑑賞用として作られた非常に手の込んだ品です。
豆皿としてはもちろん、煎茶器やのぞき猪口の受け皿として、また箸置きとしてお使いいただいてもいいですね。

小振りな火鉢

(左)シンプルなのに獅子の存在感がとてもいい感じの、手付きの火鉢です。中にIKEAの観葉植物(フェイク)を入れて鉢カバーとして使ってみました。(右)こちらも小ぶりな火鉢です。ご近所さんからいただいたあじさいを飾りました。

染付の盃洗

「生活骨董」は花や植物とも相性がよく、フラワーベースとしてもお使いいただけます。
ひび割れなどで水が漏れてしまう場合は、中に別の器を入れてお使いください。

最後に、ちょっと便利な使い方をご紹介します。
お気に入りの器や漆器など、キズをつきにくくするため、また傷を隠したい時には、季節の葉を敷くのがおすすめです。
日本料理でも、季節の料理に添えて季節感や清涼感をだすため、植物の葉を添える青掻敷(あおかいしき)という表現がありますね。
ワンランク上の見た目にもなりますので、秋は紅葉、お正月は南天の葉など、ぜひ季節に合わせて使ってみてください。